クモヤ92000形は、1958年に教習制御電動車として大井工場でモハ73055から改造されました。改造当初はモヤ4600形と称しましたが、1959年6月の称号規程改正により、クモヤ92形 (92000) と改称されました。
教習用として改造され、室内床上に遮断器、主制御器、界磁接触器、電動発電機、空気圧縮機が設置されており、走行中の動作を観察できるようになっています。また床にはガラス窓部分が有り、床上に設置できない制動装置等の動作を観察できるようになっていました。車体は前面非貫通で、妻面上部に前照灯が埋め込まれています。側扉は中央の2か所が埋められ、4か所から2か所に減らされています。改造後は1983年の廃車まで中央鉄道学園で使用されていました。