クモハ123-601(M) 更新:2023.8.26

作者:RRマイスター氏

クモハ123形601番はクモハ123形40番代に引き続き身延線用として職用車クモヤ145-601(101系モハ100-806からの改造車)を客室化改造して登場した1M方式の電動制御車で1988(昭和63)年3月25日に浜松工で2両改造された内の1両です。室内は先に登場したクモハ123形40番代と同様にロングシートとなっているが、混雑時の乗り降り改善のために40番台は客扉(1,000mm幅)が2扉に対して1,100mm幅の客扉が3カ所に増設されています。両運転台は種車の貫通タイプをそのまま利用していますが、併結運転のためにホロが取り付けられています。パンタグラフは霜取り用として使用するため種車のPS23Aを2台搭載し、改造当初は非冷房でありましたが同年12月28日には冷房装置C-AU711を2台取り付けています。台車は101系以来のDT21を使用しており、主制御器はCS50、主電動機は100kWのMT46AまたはMT46B、電動発電機は容量70kVAとなっています。外部塗色はクリーム色10号に赤2号の帯で登場しました。前面には40番台と同様に富士山を模したあるいは身延線の頭文字「M」をデザインした山形図形が描かれています。後に白色に湘南色の帯に変更されました。静岡に配置され、身延線、東海道本線沼津~富士間で使用されていました。 種車の関係で正面貫通式であること、片側3ドアであることが先に身延線で使用されていたクモハ123-40番代(クモユニ147からの改造車)と大きく異なり、単行運転の深度化が図られました。313系の投入により置き換えられ、2007(平成19)年に廃車になりました。

タヴァサ製「KN4514 クモハ123-600番代キット」の組立です。車体はハンダ付けでガッチリ組みました。乗務員扉は付録の扉を使わずにクハ75で使用した乗務員扉に取り替えました。こちらは窓枠サッシが別体の為しっかりした窓廻りが実現出来ます。前面窓のワイパーはタヴァサ製です。又前面の手スリ、シールドビーム、テールライトはタヴァサの付録のパーツを使用しました。

塗装は前面の山形デザインの塗り分けがなかなか難しく高度な塗り分けテクニックが必要です。

屋根上はグリーンマックスNo185「クモハ123」の屋根を使用しますが、配管の一部はモールドを利用し引き通し管は別体です。ボナファイデプロダクトの割ピンとバンタ台座を使用しました。パンタグラフはトミックスPS23です。 屋根板はダークグレー(35)と屋上機器はねずみ1号です。


床に目を移すと動力ユニットはトミックスの20m級+DT21台車枠を履きます。床下機器はモリタ製1M床下機器を黒に塗って取りつけました。動力ユニットは当初はグリーンマックスの旧来の物に合わせて爪が利用できますが、現在ではトミックスのユニットが連結器(TNカプラー)の関係で床取り付け用の爪も改めなければ利用できません。これがアップデイトをして現代によみがえらせる方法です。車番、所属標記、エンドマークなどはキシャ会社を使用しました。インレタ保護のためトップコートを吹き付けました。乗務員扉脇手スリの一部、客扉クツズリ、運転室窓枠など色差しがきれいに施されています。