クモハ123形601番はクモハ123形40番代に引き続き身延線用として職用車クモヤ145-601(101系モハ100-806からの改造車)を客室化改造して登場した1M方式の電動制御車で1988(昭和63)年3月25日に浜松工で2両改造された内の1両です。室内は先に登場したクモハ123形40番代と同様にロングシートとなっているが、混雑時の乗り降り改善のために40番台は客扉(1,000mm幅)が2扉に対して1,100mm幅の客扉が3カ所に増設されています。両運転台は種車の貫通タイプをそのまま利用していますが、併結運転のためにホロが取り付けられています。パンタグラフは霜取り用として使用するため種車のPS23Aを2台搭載し、改造当初は非冷房でありましたが同年12月28日には冷房装置C-AU711を2台取り付けています。台車は101系以来のDT21を使用しており、主制御器はCS50、主電動機は100kWのMT46AまたはMT46B、電動発電機は容量70kVAとなっています。外部塗色はクリーム色10号に赤2号の帯で登場しました。前面には40番台と同様に富士山を模したあるいは身延線の頭文字「M」をデザインした山形図形が描かれています。後に白色に湘南色の帯に変更されました。静岡に配置され、身延線、東海道本線沼津~富士間で使用されていました。 種車の関係で正面貫通式であること、片側3ドアであることが先に身延線で使用されていたクモハ123-40番代(クモユニ147からの改造車)と大きく異なり、単行運転の深度化が図られました。313系の投入により置き換えられ、2007(平成19)年に廃車になりました。