AERブレーキシステムについて

更新2007.5.26

国鉄は昭和24年、「中距離旅客列車の電車化」と言う鉄道復興計画の一端として80系電車を製作しました。又翌25年には関東省電の王国「横須賀線」に70系近郊電車を製作しました。これら戦後の「旧性能電車」の特徴は13〜16輌という長大編成のために中間電動車を開発し急加速に備えましたが、同時にブレーキの効きの強力化と階段緩めのスムースさを実現しなくてはなりません。このために特に制御車に緩め電磁弁(A動作弁)を取り付けてME23Aブレーキ弁の電気接触により、段階緩めがスムースに実現できるシステムを採用しました。
「その特徴は
(1)ラッシュ時に於ける荷重増加及び制輪子の摩耗によるピストン行程の延長等を原因とするブレーキ力の低減を防止できること。
(2)基礎ブレーキを簡単にしてブレーキ効率を高められること。
(3)階段緩めが小刻みになるため、ブレーキ作用が衝動なく、円滑に行えること。
(4)中継弁に増圧弁を付加することで、常用ブレーキ力を増大したこと。
(5)非常ブレーキ使用後の緩めが速やかに行われること。
(6)80系はAERブレーキを本格的に採用したが、それはAEブレーキの一部品を取り外すことで簡単にAERブレーキに改造できたことによる。この成果は戦前40・51系6輌にAERブレーキを取り付けての長期試験がおこなわれ、その実績が実ったもの。」
以上「旧型国電50年1」(沢柳健一著JTBキャンブックス186頁参照)

■実車の様子

クハ86の床下に取り付けられたAERブレーキシステム(AER電磁弁と中継弁)
(柳井電留線に留置されたクハ86001。撮影野々村宏氏)
上と同様にモハの床下機器に並べられたAERブレーキシステム(A動作・中継弁)
(柳井留置線にて 撮影野々村宏氏)
クハ86334の床下に並べられているAERブレーキシステム(A動作・中継弁)
(飯田線「辰野駅電留線にて」撮影町田信雄)
モハ80391の床下に並べられたAERブレーキシステム(A動作・中継弁)
(「飯田駅」留置線にて撮影町田信雄)

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